軽視されがちなパストゥグランですが、
トップ・ドメーヌの1人として数えられるようになった
ロベール・グロフィエが造ると並の品質ではありません。
■パストゥグラン
「ブルゴーニュのすべてのブドウから」という意味をもつパストゥグラン。
ACブルゴーニュのワインが、ピノ・ノワールから造られるのに対して、
パストゥグランはガメイのブレンドが義務付けられています。
ガメイを主体として、ピノ・ノワールを1/3以上ブレンドされます。
ボージョレの品種であるガメイを使用しているので、
フレッシュでチャーミングな味わいが特徴のワインです。
ACブルゴーニュよりも安価で売られているので
軽視されがちなパストゥグランですが、品質は造り手によって様々です。
ガメイ主体で造られる事の多いパストゥグランですが、
これはあくまでピノ・ノワール1/3以上使用しなければならないのであって、
ロベール・グロフィエは、ガメイ1/3に対してピノ・ノワール2/3の比率で造られているので、
ピノ・ノワールのニュアンスの強いワインに仕上げられています。
■ロベール・グロフィエ
現当主であるロベール・グロフィエ氏と、
息子であるセルジュ氏が運営しているこのドメーヌは、
セルジュ氏が栽培に携わるようになってから評価が上がって来ました。
それ以前は、シャンボール・ミュジニィ村の1級畑
「レザムルーズ」最大所有者として知れ渡っていました。
この他にも、特級畑の「クロ・ド・ベーズ」、「ボンヌ・マール」なども所有しています。
樹齢40年前後のブドウの樹は、ビオロジックで栽培されています。
収穫量を抑えられたブドウは、補糖を行わなくても
アルコール度数13%を超えることもある上質なブドウです。
低温浸漬で一週間、その後は、開放槽にて
アルコール発酵のギリギリである35℃で行います。
これによって、非常に深い色合いと濃密な味わいとなります。
特級畑やレザムルーズなどの1級畑は新樽比率が高く造られますが、
ACブルゴーニュやパストゥグランなどのスタンダードなワインは、
1年樽を使用して早くから楽しめる様に造られています。
軽やかではあるが、熟した赤い果実の風味とキメ細やかいタンニン。
酸は高めではあるが、しっかり主張する酸とミネラルが、
この価格とは思えないほど飲みあきしないワインでした。
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