多種のチリワインが売られている日本ですが、
その中でまったく知られていない「ミシオネス」知名度が低いためか、
取り扱う店も少ないようですが、チリ国内ではすでに名声を確立しています。
■ミシオネス

サンチャゴから南へ100kmにあるレンゴ村。
この村でブドウ栽培が始まったのは、
1731年に修道院が建立された時からです。
ミサでの必需品であるワインを造るためです。
それから、2000年までは、
ブドウ栽培中心に行われていましたが、
ブドウ栽培農家達の支援を受けて、
現オーナーであるロメーロ氏がミシオネス・デ・レンゴを設立。
まだ新しいワイナリーです。
修道院建立当時の礼拝堂やチャペル、
宣教師学校、宿舎などの建物は、そのまま残して
瓶熟用のセラーとして使用し、当時の面影を残しています。
伝統的な宣教師施設内に植えられている
樹齢100年に及ぶブドウの樹と、
醸造所には最新の設備を備えた、
伝統と最新鋭が混合したワイナリーです。
スペイン語で宣教師の意味を持つミシオネスのサイン達のラベルは、
十字架をモチーフにした、シックなデザインとなっています。
■マウレ・ヴァレー
小石が多く、水はけの良い土壌のマウレ・ヴァレー。
ここは年間を通して天候の良い日が多く、
数日はある曇りの日と日中と夜間の寒暖の差は、
ブドウの完熟度を固める助けをしてくれます。
完熟で実ったブドウは手摘みで収穫され、
タンクにて低温長期醗酵されます。
そして、造られたミシオネスのワインは、
チリ国内のみならず世界中のワインコンクールでの受賞暦を誇っています。
■数多くの受賞暦
OIV(国際ブドウ・ワイン機構)の承認のもとで、
ボルドー地方にて1992年から開催されている
国際コンクールの1つである、シタデル・デュ・ヴァン。
このコンクールにて、2005年度にチリ産のワインは、
合計で74つものトロフィーを獲得していました。
そのうち8つを獲得して、
2005年度の最多受賞ワイナリーとなったのがミシオネスでした。
さらに同年のシャンパン・ワイン・チャレンジでは、
ベスト・ニュー・ワールド・ホワイト・ワインの部で最高位と銀メダルを2つ。
その他にもブリュッセル国際コンクールやヴィナリーズ・インターナショナルでも
金銀銅を合わせて7つ獲得するなど、チリのみならず、
世界的に知名度の上がってきているワイナリーなのですが、
日本ではあまり知られていないようです。
グリーンがかった薄い黄色のこのワインは、
今までのチリ産ソーヴィニョン・ブランとは全く違った印象でした。
フレッシュでクリプス、レモンライムや青リンゴなど柑橘系の香りとハーブ。
豊かな果実実と高い酸のさわやかなワイン。
国際的な評価は、他のミシネオスのワインよりは
低めなソーヴィニョン・ブランですが、
個人的にはこらからの時期に最高の1本だと感じました。
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