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原産地ロワール
生産者Domaine lu Briseau(ドメーヌ ドゥ ブリゾー)
品種ピノ・ドニス
価格2,800円
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Coteau du Loir Rouge Patepon(コート デゥ ロワール ルージュ パタポン)
2008年12月5日


一度は、ワイン造りから手を引いた幻の天才醸造家が2002年に復活し、
そして世に作り出したワイン「パタポン」

■クリスチャン・ショサール
ファースト・ヴィンテージのワインから、SO2二酸化硫黄〜抗菌剤や酸化防止剤に使用 無添加での醸造を成功させ、
世界中を驚かせた天才醸造家のクリスチャン・ショサール氏。

彼のワイン造りは、1988年にヴヴレーにある
7haの畑を借りた事に始まります。

それ以前は、ワインとはまったく別の、
高速道路や橋などの公共事業を請負う企業で働いていましたが、
ワイン造りの夢を捨てることが出来ずに、
1986年に仕事を辞めてボルドーの醸造学校でワイン造りの勉強をし、
その後、ロワール地方はヴヴレーの地でシュナン・ブランシュを使って
SO2二酸化硫黄〜抗菌剤や酸化防止剤に使用 無添加の白ワインを造っていましたが、ある日突然に姿を消してしまいました。
そして、幻の天才醸造家と呼ばれるようになります。

■引退と復活
自然派の作り手でもあるショサール氏は、
昔ながらの手作りでナチュラルなワインを造り続けると同時に、
醸造学校の講師をも勤めていました。
(講師時代の生徒の中に、今や自然派を代表する作り手の
ティエリー・ピュズラやフランソワ・ニックなどがいたのは有名な話です。)

しかし、彼のワインはvdtVin de Table(テーブルワイン)の意味 へ格下げされてしまいます。
頭の固いINAO国立原産地名称研究所〜フランス国内外においてワインとブランデーの原産地名称の保護と防衛、原産地名称の新設と統廃合の承認する国立委員会 と大喧嘩をしたあげく、
規制だらけのワイン法に嫌気がさした彼は、
あっさりとワイナリーを引き払いワイン造りを辞めてしまいます。

01年までは、アメリカのオレゴンなど各地を放浪していたそうですが、
その年のジュネーブでの試飲会の席で現在の妻ナタリーさんと出会い
再びワインを作ることを決意します。

その後、彼の造るワインの愛好家であったスイス人の協力のもと、
2002年にコート・デュ・ロワールという、
マイナーな土地ではありますが、ドメーヌ・ル・ブリゾーを設立しました。

■パタポン
日本だけでなく、フランスやアメリカなど世界的に人気が高く、
クリスチャン・ショサールの代名詞のような「パタポン」。

元々、白ワインのスペシャリストであった彼ですが、
今回はピノ・ドニスという知名度の低い赤ワイン用品種を使用して、
28he/haに抑えた収量、樽熟成なし、SO2二酸化硫黄〜抗菌剤や酸化防止剤に使用 無添加のパタポンによって、
再び表舞台に立ちます。

パタポンは、ピノ・ドニスとガメイを
その年によってブレンドして造られていますが、
'06年は、ファースト・ヴィンテージと同様に
ピノ・ドニス100%で造られています。

通常は、比較的早飲みのパタポンですが、
'06は熟成に耐えうる出来栄えに仕上がっているそうです。

■頭にじょうご
一度目にすると忘れられない程に印象的なパタポンのラベルですが、
そこに描かれた「じょうごをかぶったモジャモジャ頭の男性」、
これは、クリスチャン・ショサール氏本人が描いた似顔絵だそうです。

フランスでは、頭に逆さまにしたじょうごを乗せる表現は、
頭のおかしい人の意味があるようで、
ムシャクシャした気持ちを描いたその絵は、
INAO国立原産地名称研究所〜フランス国内外においてワインとブランデーの原産地名称の保護と防衛、原産地名称の新設と統廃合の承認する国立委員会 に対しての彼の気持ちの表れなのでしょうか。




スミレやバラ、ブラックベリーの香り。
フルーティであり、しっかりとしたボディーも持ち合わせ、
キレイな酸と長い余韻の果実味たっぷりのワインに仕上がっています。

残念な事に、'07年は彼の畑が壊滅的な被害を受けたことで、作られていません。
'08年のパタポンが誕生するまで、しばらくお目にかかれなくなってしますワインです。


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ライター:小形和也(おがた かずや)
札幌のレストラン・ワインバーなどでソムリエとして、ワインの魅力をアドバイス。
撮影協力:
フレンチレストラン&パティスリー かやの茶屋