ワイン名もエチケットも超個性的な、父の日のプレゼントにぴったりのワインです。
■ボア・ルカ
設立からわずか5年たらずで、フランス国内での評価も確立している
新井順子さんのワイナリー「ボア・ルカ」。
彼女がワイン造りを始める前はバイヤーであり、自身のインポーターや
レストラン、ワインスクールなど、多方面で活躍していたのですが、
自身が取り扱っている自然派のワインを造っている、
ビオディナミ農法を実践したいという強い思いから、
世界的にも有名なロワール地方でのビオディナミの造り手、
「クロ・ロッシュ・ブランシュ」から、8hmの畑を購入して、
ワイン造りを始めた日本人女性が新井順子さんです。
すでに、ティユリー・ピュズラ氏や、フィリップ・パカレ氏などから、
賞賛を受けている造り手です。
■OTOSAN
OTOUSANではなく、OTOSAN。

「u」の発音は、フランス人には言いにくいそうです。
そんな訳で、オトサン、OTOSANと命名したのは、
亡き父への思いを込めたワインであるからです。
ボア・ルカは、「キュヴェ・クニコ」という
ワインも造っています。
これは、母親に向けたワインです。
新井さんのお父さんの名前は、「孝次」さんなので、
初めはKOUJIと名付けようとしましたが、
KOUJIとKUNIKOが見分けづらいと考えてオトサンとなったそうです。
エチケットに画かれた眼鏡をかけた男性は、
父親の肖像画です。
かなり個性的なエチケットは、
賛否両論となっています。
■ロワールでのMC法
ボア・ルカでは、「レ・カボティエ」と「ラ・ブロス」の
2つの区画でガメイの畑を所有しており、
収穫の早いカボティエでビオディナミ栽培されたガメイを使用し、
マセラシオン・カルボニック法によってOTOSANは造られます。
収穫から、醸造、熟成中まで、酸化防止剤(SO2)無添加で行われ、
瓶詰め時に極少量だけ添加されます。
ボージョレでよく知られているマセラシオン・カルボニック(MC)法は、
本来暖かな地方の醸造法(ボージョレはフルゴーニュ地方の
最南部に位置します)であり、ロワールのように北に位置する地方では
難しいと言われています。 MC法を維持するには、
それなりの気温が必要とされるからです。

ブドウを完熟させるには、当然収穫を遅らせる事となり、
それに伴って外気温は低くなります。
気温の低下は、醗酵のプロセスを止めてしまう
リスクを背負っているのです。
2003年物は、途中でキュヴェ・クニコにブレンドしてしまったそうです。
よって、初リリースは、2004年からとなっています。
リスクを負っても優しい味わいを求めてチャレンジしたワインは、
濃い色調のキレイな赤紫色。
ストロベリーやフランボワーズの甘く華やかな香りとフレッシュで
鮮やかな果実実で、バランスのとれた一本です。
天然アルコール14度と、パワーと厚みも兼ね備えたOTOSAN。
父の日のみならず、普段飲んでも格別美味しいワインに仕上がっています。