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コラムインデックスビストロTamasa>プロポーズ大作戦 『第3章』
プロポーズ大作戦 『第3章』
2009年10月21日
かやの茶屋 ビストロ北海道のページはこちら

第2章からの続き

2度目はうちのシェフの知人の息子さんである。

ごく最近の話しだ。

彼女の誕生日に二人で食事に来る。
その際、プロポーズをしたい。

彼女から「OK」が出た時の合図は
「シェフに何かお任せでお祝いのドリンクをお願いします。」という彼からの台詞。
シェフはドリンクの他にとっておきのプレゼントを用意した。

ラブソングである。

シェフの知人に集まってもらい
ボーカル・ギター・キーボード・そしてシェフのベースが待機している。
チャンスはフルコースのメイン料理が終わる頃であろう。
シェフがそう仕向けたのであるが…。

二人の周りを様子を伺いながら、しかも邪魔にもならないよう、
定期的にウロウロするスタッフもなかなか大変である。
いつドリンクの注文が入るのか、店全体が気が気ではない。

メイン料理も終盤。
今か今かと気がはやる全スタッフ。

メイン料理が終わりデザートも出てしまった。
ざわつき始める厨房。

お祝いのドリンクの注文が入らないまま、時間だけが過ぎていく。
ホールスタッフの話ではデザートがなかなか進まないらしい。
彼は果たしてちゃんと告白したのか、それとも答えは「NO」だったのか。
準備万端のカクテルは作らず終わるのか…。
待機中のミュージシャン達は演奏せずに帰るのか…。

しばらくして、彼が2階のメインホールから下りてきてしまった。
シェフとなにやら話している。

シナリオには載っていないことが起こっている。
今回のプロポーズは失敗だったのか。

しばらくして厨房に戻ったシェフがこう言った。

「プロポーズしたら、彼女が泣き止まなくなったらしい。
とりあえずカクテルを作ってくれ。歌の準備をしてくる。」


カクテルを出すと同時に
ポール・マッカートニーの「マイ・ラブ」が奏でられた。



1976年、プロポーズ証人協会というものが設立されており、
希望とあれば公認のプロポーズ証明書が発行されている。
これに託してプロポーズすることも可能であれば、
プロポーズの後に、その言葉を記載し記念に取っておくこともできる。

色々な愛の証しがあるんだなと思う。


ボブの言うとおり、プロポーズが違う意味で
人生の転機になることがあるかもしれない。
相手を選ぶのではなく自分の人生を選ぶのだ。

どの選択肢を選べば正解かなんてわかるはずもない。
革ジャン片手に世界を見てまわるほうがよっぽどクールかもしれない。

ただ、うちのレストランで結ばれたお二人には、
お互いを選んだ幸せが一生変わらない事を願っているし、
それを貫いてもらわないと困る。

万が一、破局でもむかえようものなら…
うちの店の評判に関わるではないか。

どうぞお幸せに。

かやの茶屋 ビストロ北海道
ここ“かやの茶屋 ビストロ北海道”には美味しさは楽しさから、楽しさは美味しさから ・・そんな想いが詰まっています。 特別な日にはもちろんのこと、仲間、家族、恋人と過ごすひと時に、より満足して頂けるエンターテイメントな空間でありたい・・・ 詳細はこちら
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【ランチ】(水・木定休)12:00〜15:00
【ディナー】17:30〜22:00
【ケーキ・カフェ・雑貨】12:00〜20:00
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