写真:葉っぱ
クレッシェンド
心に種を植えたなら
そこに光は届くでしょうか
重ねた日々の中で 見失ったものを
拾い集めて もう一度・・・
摘まれても 再生のその時を待ち続けよう
倒れたら無理に起き上がらなくていい
倒れたところから根が生える
折られても 花粉の名残を
そっと風は運ぶでしょう
傷ついた葉は 雨の雫を
上手に受け止める事が出来なくて
ころがりそうな気持ちを根元で押さえた
きれいに咲こうなんて思ってやしない
涙は誰にも気付かれずに
夜の闇に紛れて捨てる
素直じゃないと 責める自分を
強くなれよと 風が吹く
大地に根を張れと 雨が降る
クレッシェンド
少しずつ強く
ディアーひろみさん
2010年5月20日
自宅の敷地の北側はほとんど陽が当たらない場所だが、
そこに立つとハーブのミントの微香がやさしく顔を撫でて行く。
スペアミント、アップルミント、ペパーミントが所狭しと毎年増え続けている。
ハーブは丈夫で手がかからないのでずぼらな私には嬉しい。
人から見ると、雑草がはびこっているようにしか見えないかもしれないが、
私にとっては大切なハーブだ。
15年前、友人のひろみさんが、
職場を去る時にプレゼントしてくれたものだ。
その香りを嗅ぐたびに遠く離れてしまったひろみさんを思い出す。
彼女は私よりも10歳も年下なのに、
年齢差を感じさせないしっかりした女性だった。
ご主人の転勤で東京から初めて来道し、
この地に馴染もうといつも精一杯楽しんでいた。
冬は毎週のようにスキーを楽しみ、
1〜2年でインストラクターの資格を取得し、生徒指導するまでになった。
ご主人と、カナダへのスキー旅行も実行した。
体力を維持させるためにスポーツジムに通い、
時間が空くと花の勉強をし、ドライフラワーやリース作りもしていた。
中型バイクで道内を走り回る彼女から影響され、
私も免許を取得するまでに至った。
彼女のお陰で仕事上の悩みも半減したし、とても勇気づけられた。
カントリー風の家に住みたいという夢も実現させ、
コーギー犬と暮らし、充実した日々を送っていた。
疲れている時でも笑顔の忘れない素敵な人だった。
そんなひろみさんとの交流も4年ほどでご主人の転勤によって終わりを告げた。
彼女から色々な影響をうけ、多くを語り合った事は一生の宝物だ。
ひろみさんからいただいたハーブは時々摘み取って、ミントティーを作る。
お湯150ccにスプーン一杯ほどのミントの葉を入れ、3分蒸して飲む。
爽やかな香りと懐かしい余韻が広がる・・・。