春の嵐と時しらずな初夏
2010年5月11日

雲海の中に、稜線が柔らかくMの文字を描き始めた。
札幌中央卸売市場から望む朝の円山が、
冬の白から春の新緑と山桜の色をのぞかせてきた。
この季節、本来なら、コートやセーターを脱ぎすて
Tシャツ一枚で朝の市場に立つはずなのだが・・・・
しかし、それにしても今年の春は寒い。
五月ゴールデンウイークを過ぎたというのに・・・
札幌は連日、強風に冷たい雨。
オホーツク海や道東では、今日も雪やみぞれが降っているという。

「いったい今年の春は、どうなってるんじゃい!!」と
すっかり季節外れの寒い春に体がついていかず、
市場のおやじはやられている有様だ。
40歳半ばを過ぎた親父ともなると我が身は、
冬に逆戻りのような春の異常気象に若干、体調不良ぎみだが・・
北の海の魚介は、元気いっぱいだ。
道内近海の豊かな海も、例年より海水温度が上がらず、
その分、流氷明けの活毛ガニや活ずわいがには豊漁で身の入りも良く、
甘いカニの刺し身が楽しめる季節を迎えている。

五月も中旬となると・・
札幌中央卸売市場では、北海道ならではの初夏の味覚、
時鮭、ときしらずの水揚げ入荷が始まった。
旬のトキシラズは、まさに刺身でよし!焼いてよし!
サシがあざやかにオレンジ色の身に帯状に入る程、
脂がのった生の時鮭は、絶品だ。
市場の常連さんもトキシラズの入荷を待ち望んでいたから、
その姿を見たとたん、
「あら・・トキ入ったの!」

「トキよね!トキ・・トキ・・揚がってきたの!」
「おっ!・・・おおう!!根室産かい?トキ来たかあ!」
とさすが魚好きならでは、声のボルテージも上がる。
まるで一年ぶりに帰省した我が子を実家で迎える親のごとくに
親しみあふれた笑顔とトキの略称でトキシラズの入荷を喜び歓迎してくれる。
こっちも、そんなお客さんの声を聞くと・・・
思わずうれしくなり「切り身1枚サービスだあ!!」と叫んでしまう。
とにかくトキシラズの旬は、5月中旬から、よさこいソーラン祭り、
そして6月中旬の札幌夏まつりの頃迄。

地元の魚通は、生の時鮭の切り身をそのままさっと焼き、
脂のしたたる鮭身に大根おろしと軽く醤油をかけて楽しむ。
もちろんバター焼きもうまい!
当店(北のかに市)では、市場に来てくれるお客さんの
毎年のリクエストにお応えして・・・
この季節だけ期間・数量限定でトキシラズのルイベを販売する。
鮮度抜群!絶品の若鮭、トキシラズの刺身も早いもの勝ちだが・・・
運が良ければ食べられる。
春から初夏へと言えば、
日高・えりも産のツブ貝や苫小牧産のほっき貝も旬だ!
新鮮でっかいツブ貝やほっき貝も、今頃ならお手頃価格なので
お刺身で思う存分、あのコリコリ、シコシコの食感が楽しめる。
苫小牧生まれの市場のおやじは、
今が旬のほっき貝のカレーライスが大好物!
もちろん翌朝も2日連続で食べる。
北海道に暮らすなら・・・
春から初夏は、旬のほっきカレーを皆さんもぜひ一度どうぞ。
おすすめです。
これからも 季節、旬の魚介や海鮮が入荷したら市場から伝えます。
北のかに市
観光商品ではなく、あくまでも、「北海道民が地元で足繁く通う信頼できる魚屋」にこだわりました。
北海道四季おりおり、旬の蟹(かに)や海産物を責任もってお届けできる数だけを新鮮極上産地直送・通販限定でお届けいたします。
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