2009年 新年に寄せて
2009年1月9日
新年明けましておめでとうございます。
本年も『酒場日記』にお付き合いくださいますよう、御願い申し上げます。
巷の噂では、経済的にもかなり厳しい年になりそうだけれど、
丑年のおうし座、ダブル牛の私はきっといい年になるはずだ、、、、、、
と思い込もうと思っている。

2008年の疲れがいまだに取れないのだ、
12月を無休で駆け抜けたせいだろうか?
それとも50台手前の年齢のせいなのだろうか?
家では常にゴロゴロしていて、
新年も一週間が過ぎるというのに、
仕事と銀行以外は一度も外出していない。
当然のごとく冷蔵庫は空になり、
変りにとばかりに私の腹回りが成長している。
年が明けて八日目、
空の冷蔵庫に何か足さなくてはと、思い切って買い物に出た。
クリーニング店に100円ショップ、
コンビニでは毎年恒例の占いの本を買う
(筆者のふてぶてしいおばさんは大嫌いなのだが、買わずにいられない。
買ってしまった自分が負けた用に感じるも毎年の行事と化す)
メインの食材を買いに家から一番近いスーパーへ。
1週間は引篭もりになれるよう日持ちがする物を中心にエコバック1つと、
使い回しのレジ袋1つが満タンになった。
袋二つをぶら下げて歩く一丁半の帰り道、
少し歩いたところで車椅子のおじさんを発見した。
一生懸命タイヤをまわしてる。
同じ帰り道、心では押してあげたいのだけれど、
気恥ずかしくて、一言が言い出せなくて見守りながら少し後ろを歩いていた。
病院を過ぎたあたりで歩道の雪はザクザクとぬかりだし、
車椅子がなかなか前に進まない様子に私の体は自然と動いていた。
『押すからねー』と明るく告げて、
おじさんのリックサックが袖を通すハンドルを力強く押す。
おじさんは恐縮しているのだろうか、必死でタイヤを回そうとする。
そんなおじさんに
『ゆっくり行きましょう、気にしないで』
とクールダウンをすすめる。
路面が硬くなりだした時、
おじさんは『もう大丈夫です、ありがとうございました』と言った。
私は何故か、もう少し押していたかった。
『同じ方向なら交差点を渡るまで手伝いますよ、渡った角が家だから そこまでね』
交差点を渡り終え、丁寧なご挨拶をいただいておじさんと別れた。
たった1丁の車椅子おじさんとの共同作業、何だか心がほんわか暖かい。
たまには外に出てみるもんだ、何だか心が優しくなってる。

ほんの少しの勇気が今日の僕を幸せにしてくれた。
車椅子のおじさん、ありがとね。
きっと今年もいい年だ。
いい年になりそうな予感が心を駆け抜ける。
