八ヶ月ぶりの二日酔い
2008年8月22日
俗に言うお盆、皆さんはいかがすごされましたか?
当店におきましては、帰省組の珍しい顔を中心に滞在組が入り乱れ、
それは楽しいひと時でした。
なかでも、奥様を一足先に札幌の実家に帰していた
Kさんが土曜日に東京から帰ってきた。
千歳空港からすすきのに直行したらしい。
いつものように『ただいま〜』とドアを開けてくれるのが嬉しい。
彼を中心に笑顔がどんどん広がっていく、まるで波のうねりのようだ。
もちろん私にもうねりは到達する。
そして初めて会うお客様も話は弾み、まるで同窓会のようである。
楽しい時は早く流れるもので、気が付いたら閉店時間を30分過ぎていた。
店じまいをして、Kさんとまだ帰りたくない数人と、
薄野とは言えないぐらいの街はずれの居酒屋へ。
居酒屋でも盛り上がり、時計をみると6時30分を過ぎていた。
そろそろお開きにしようとする私に、Kさんは困った顔をしてこう言った。

『まだ帰れないんだよね』
『えっ、なんで?』
『嫁には日曜日に帰るって言ってるんだ、
始発の飛行機に乗ったとしてもまだ早すぎる。
つじつまがあわないんだよね〜』と少し照れた顔。
Kさんは嫁に嘘を吐いてまで私達とのススキノデーを作ってくれていたのだ。
可笑しいやら、頭がさがる。
つじつまが合わないKさんを一人残すわけもなく、
札幌駅に程近い我が家が、三次会会場となった。
その後のことはあまり覚えていない、Kさんが何時に帰ったのかも。
肝臓を患ってから、はや8ヶ月。8ヶ月ぶりに酔い、8ヶ月ぶりの二日酔いを楽しんでいた。
二日酔いの回らない頭にふとよぎった。
時間のつじつまは合うかもしれないけれど、
酔っ払って帰るKさんの嘘はきっとバレテしまうんだろうな。
何はともあれ楽しい時間をありがとう、そう思いながらもう一度眠りに就く。
そう、今日は お や す み なんです。
